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グリシン酸マグネシウムとは|海外アスリートに人気の理由と種類の違い

免責事項: 本記事は厚生労働省の公表資料等の公的情報と一般的な栄養学の知見に基づく解説であり、特定の効果を保証したり、疾病の診断・治療・予防を目的とするものではありません。持病のある方・服薬中の方(特に腎機能に不安のある方)は、サプリメントの利用前に医師にご相談ください。価格・取扱状況は執筆時点の情報です。

HYROXのトレーニングのように週数回の高強度運動を続けるうえで、食事からのミネラル摂取は土台になる要素です。そのなかで今、英語圏のフィットネス界隈で圧倒的に検索されているのが「マグネシウム」、特に グリシン酸マグネシウム(magnesium glycinate) です。

この記事では、海外で何が起きているのか、マグネシウムの種類の違い、日本の公的基準での必要量と上限、そして日本での入手方法までを整理します。

英語圏で何が起きているのか

  • 「magnesium glycinate」の月間検索数は約240万回、前年比+44%と報告されています(トレンド調査会社Glimpse、2025年3月)
  • TikTokでは「#magnesium」の再生数が5.7億回に達したことを、ナショナルジオグラフィック日本版が2023年に報じています
  • 一方で同記事は、少なくとも現時点では睡眠への効果を裏付ける科学的根拠は不十分だと伝えています

つまり「海外で大流行しているが、効果の科学的検証は途上」というのが現在地です。当サイトはこの点を正直にお伝えしたうえで、公的データに基づく基礎知識を解説します。

マグネシウムの基礎知識

マグネシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素です。マグネシウムは、多くの体内酵素の正常な働きとエネルギー産生を助けるとともに、血液循環を正常に保つのに必要な栄養素です(栄養機能食品の規格基準における表示)。穀類・豆類・種実類・野菜類・海藻類などの植物性食品に広く含まれます。

汗をかく運動習慣がある人にとって、ミネラル全般を食事で意識することは基本です。プロテインの記事でも触れたとおり、まず食事、足りない分を補助食品で、が原則です。

1日にどのくらい必要か(2025年版・公的基準)

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」によるマグネシウムの推奨量(成人・mg/日):

年齢男性女性
18〜29歳340280
30〜49歳380290
50〜64歳370290
65〜74歳350280
75歳以上330270

※妊婦は+40mg/日の付加が設定されています。

あなたの年齢・性別での正確な推奨量と、食品からの摂取例は、マグネシウム推奨量 自動計算ツールで確認できます。

種類の違い — 「何と結合しているか」で呼び名が変わる

サプリメントのマグネシウムは、ミネラル単体ではなく何かと結合した化合物として提供されます。主な形態:

形態結合相手一般的な位置づけ
酸化マグネシウム酸素安価でマグネシウム含有率が高い。日本では便秘薬としての利用が広く知られる
クエン酸マグネシウムクエン酸国内サプリで比較的よく見られる形態
グリシン酸マグネシウムアミノ酸のグリシンキレート型。海外で人気が高く、胃腸への穏やかさを理由に選ばれることが多い
L-トレオン酸マグネシウムL-トレオン酸2024年10月に日本で食品流通が可能になった新しい形態

グリシン酸マグネシウムが英語圏で選ばれる理由としては、吸収性や胃腸への穏やかさがよく挙げられます。ただし形態間の差を直接比較した研究は限られており、個人差もあります。どの形態でも、摂取されるマグネシウム自体は同じミネラルである点は押さえておきましょう。

なお結合相手のグリシンは、それ自体が睡眠との関係で研究されてきたアミノ酸です。「睡眠系サプリ」として海外で語られる背景にはこの組み合わせがありますが、前述のとおり効果のエビデンスは限定的という指摘があることも申し添えます。

安全性 — サプリからの上限は350mg/日

厚生労働省の食事摂取基準(2025年版)は、通常の食品以外(サプリメント等)からのマグネシウム摂取について、成人で350mg/日の耐容上限量を設定しています(小児は体重1kgあたり5mg/日)。これを超えると下痢を起こすことが知られているためです。

  • 通常の食事からの摂取には上限は設定されていません(食品からの過剰摂取による健康障害の報告が見当たらないため)
  • サプリを使う場合は、製品の1回量に含まれる「マグネシウムとしての量」を確認し、350mg/日を超えない範囲で
  • 腎機能が低下している方は排泄能力が下がるため、必ず医師に相談してください

まず食事から — マグネシウムを多く含む食品

日本食品標準成分表(八訂・増補2023年)より、可食部100gあたりの含有量:

食品含有量(mg/100g)
あおさ(素干し)3,200
干しえび520
きな粉260
切干しだいこん(乾)160
しらす干し(半乾燥)130
蒸し大豆110
糸引き納豆100
ほうれんそう(生)69
木綿豆腐57
発芽玄米(めし)53

海藻・大豆製品・ナッツ・玄米といった和食の定番に多く含まれます。納豆ごはん+豆腐の味噌汁+ほうれん草のおひたし、のような組み合わせは理にかなっています。

日本での入手方法

グリシン酸マグネシウムのサプリメントは日本でも購入できますが、流通の中心は海外ブランド(NOW Foods、Doctor’s Best、California Gold Nutritionなど)で、国産品はまだ少数です。楽天市場では「グリシン酸 マグネシウム」で300件以上がヒットし、iHerbには専用カテゴリが存在します(いずれも2026年7月時点)。

取り扱いは楽天市場の検索結果iHerbのグリシン酸マグネシウムカテゴリから確認できます。

購入時のチェックポイント:

  1. 「マグネシウムとして」の含有量表記を確認する(化合物全体の量ではなく)
  2. 1日量がサプリ由来の上限350mgを超えない設計か
  3. 海外直送品は到着まで時間がかかる場合がある

まとめ

  • グリシン酸マグネシウムは英語圏で検索数+44%/年と急上昇中のキレート型マグネシウム
  • ただし効果のエビデンスは限定的という指摘もあり、過度な期待は禁物
  • 日本の公的基準では、推奨量は成人男性330〜380mg/日・成人女性270〜290mg/日、サプリからの上限は350mg/日
  • まず自動計算ツールで自分の推奨量を知り、食事を土台に、足りない分を検討するのが順序

参考資料(一次ソース):

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